第二回 倭国諸国漫遊謎々競争 in Jhelom

みなさまこんにちは。

カナタです。

さあて、やって参りました!

ブリタニア各地を巡りつつ、その土地ゆかりのクイズで楽しむこの大会。

前回第一回は、マラスにて行われましたが、今回から本格的にブリタニアの各地を巡る形となりますが、まずは南海に浮かぶ戦士の街、ジェロームを舞台に開催されることとなりました!

はっきり申し上げて、難問揃いです。

ぜひとも事前の予習を怠ることのなきように!

漫然と眺めるのではなく、街の歴史を、風俗を感じ、考えながらジェロームの街を巡られると良いでしょう。

知識量で勝負。

直感で勝負。

疾速な検索力で勝負?

どのようなアプローチにも耐えうる難問、良問をご準備して、みなさまのご来場を手ぐすね引いてお待ち申し上げます。

来たれ! ブリタニアの老若男女!


日時 : 2013年9月8日(日)21:00~

集合場所 : 北部ジェローム島特設会場

(ニュジェルム 倭国EMホール・ニューヘイブンに送迎ゲートをご準備します)

ルール

  • ○×クイズによる一次選抜
  • 早押し(答え)クイズによる決勝ラウンド
  • きわどい判定もあろうかと存じますが、判断はEM Kanataに一任してくださいますようお願いします。

 

出題範囲

  • ジェロームの街に関する全て(ジェロームの街には北部・南部の離島を含みます)
  • ジェロームに関わる徳の問題
  • ジェローム近郊の地理問題
  • 職人分野の知識問題
  • EMの独断による、かなたんマニアックス
  • ゲストを迎えての、スペシャルクイズあり

 

禁止事項

  • 競技が行われるフィールドへのリコール、テレポ、ゲートなどによる移動。
  • 解答タイムにおけるネタばらし
  • 競技フィールドへのペットの持ち込み、召還術の使用
  • その他クイズイベントという趣旨を損なう妨害行為全般

 

イベントご参加のみなさまへのお願い・注意事項

◆ イベントチャンネル “Wakoku EM Event” にお入りください。
◆ 今回戦闘はありませんが、自然発生的な戦闘はその限りではありません。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。

  • イベント進行の妨害、かく乱行為。
  • EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。

◆ ロールプレイ中は、ロールプレイキャラクターの周囲を空けてくださるようお願いいたします。
◆ ロールプレイ中の召喚魔法のご使用はご遠慮ください。
◆ 皆さまのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

 

[important]次回イベントは9月16日(月・祭)です[/important]

 

ぼくとオーク、オークとわたし 最終章 – ふたりの夜明け –

勇敢なる冒険者諸氏

倭国EMホール執事のスワンソンでございます。
今回はまたしても、あのオークの夫婦から救援要請が届いております。

先日もみなさまに助けられ窮地を脱した夫・Frantzでしたが、その折、妻のAntoinetteに難題を突きつけられたようで。なんでも、人間に戻れなければ、たくましいオーク族の男性と浮気する、とのこと。それからというもの、Frantzは必死で人間に戻る薬のレシピを研究していたようでございますな。

と、なりますと、みなさまへの依頼の内容は、その薬の材料探しになろうかということは容易に推測できるものでございますが……Antoinetteから届いた依頼の手紙を拝見するに、なにやらいつも能天気な空気とは違う、重さ……とでも申しましょうか? とにかく何か問題が起こっていることは確実かと思われます。

二人の間に何かがあったのでしょうか?
そして、二人は無事に人間に戻れるのでしょうか?

まずは、倭国EMホールにお集まり下さいませ。
詳しいことはそこでご説明差し上げましょう。

みなさまの知恵と力を、あの愛すべき夫婦に賜りますよう、わたくしからもお願い申し上げます。

 


日時 : 2013年8月24日(土) 20:30~

場所 : Nujelm倭国EMホール

ブリテイン第一銀行近くのゲート、またはニューヘイブンに当日設置される臨時ゲートよりお越し下さい。

 

イベントご参加のみなさまへのお願い・注意事項

◆ イベントチャンネル “Wakoku EM Event” にお入りください。
◆ 当日は戦闘準備のうえお越しください。
◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。
◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。

  • イベント進行の妨害、かく乱行為。
  • EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。

◆ ロールプレイ中は、ロールプレイキャラクターの周囲を空けてくださるようお願いいたします。
◆ ロールプレイ中の召喚魔法のご使用はご遠慮ください。
◆ 皆さまのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

【回想】ぼくとオーク、オークとわたし 第二章 - ねずみの行進曲 -

倭国EMホール2F事務室にて。

*ヒック*

ぬぬぬ……キモチワルイ。

カナタは泥酔していた。

しばしの家出……いやちがった。修行の旅から戻ってからはじめての事件も、以前と変わらぬ冒険者達の奮闘で無事(?)幕を閉じた……まではよかったけれど、そのあと開催されたユー首長主催のバザーで、どうやら調子に乗りすぎたようで、この体たらく。

「み……水……水を……」

うわごとのようにつぶやくカナタの傍らにはいつもと変わらぬスワンソン。ふだん通りのすました表情で大ぶりのグラスをスライム状態のカナタの横にそっと置き、洗練された仕草で水を注いだ。

「お疲れさまでございましたな」

そんな素っ気ないねぎらいの言葉を意識の隅で感じつつ、やがて微睡みの中、今日の出来事を思い出すのだった。

………………

…………

 

今日も変わらず……と言いたいところだけど、さすがのスワンソンも久しぶりにみんなを迎えて、少し緊張しているみたい。

しかし、しばしの感傷のあと、それを振り切るようにいつも通り淡々と用件を冒険者達に伝える。

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なんでも以前みんなで手助けをした錬金術師FrantzとAntoinette夫婦から再び手を貸して欲しいとの依頼があったようだ。ちなみに、前の事件でオークに変身してしまったままらしい。

えらく脳天気でラブラブな二人だったような記憶があるけれど……と思っていたらすかさず冒険者からも声が上がる。

「あのバカップルか」

実に的確なツッコミだけど、うちのスワンソンも負けてはいない。

「バカップルとだけ覚えておいでなら、問題ございませんな」

とてもこれから助けにゆこうという相手のことを話しているとは思えない。案の定、この依頼を受けるかについては賛否両論。でも、スワンソンもしたたかだ。

「同意のお声のみ採用させていただきましょう」

というわけで、否応なくみんな揃ってJhelomにあるFrantz達の家に向かったのだ。

 

そうして訪れた冒険者達をまず出迎えてくれたのは、妻のAntoinette……らしきピンクのオーク。彼女は丁寧に冒険者にあいさつし、今の二人の状況も説明してくれる。度重なる実験の失敗で、人間達の信用はなかなか取り戻せないことに心を痛めながらも、オーク族相手にそれなりに上手く商売を続けていることを教えてくれる。

こうしてみるとやっぱりAntoinetteはしっかりもの? でも相変わらず夫のFrantzは、Lycaeumで見つけた秘本「奇天烈大辞典」の研究に余念がないようで……。そのおかげで二人してオークの姿になってしまったというのに、のんきなものだ。

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……と、そこにFrantzがようやく帰ってきた。

「やあ! アン! ただいま~♪」
「あなた~~♪! あなた~~♪」
「*Chu*」
「やだわ……あなたったら」
「んもう♪」

……前言撤回、やっぱりバカップルでOKみたい。

で、今回の依頼はこんな感じ。

取引をしているオーク族からの依頼を受けて、オーク洞窟に大量に発生するねずみ達を駆除すべく開発したのが、吹くと濃厚なチーズの香りを発散してねずみを意のままに操る「カマンベール・フルート」なんだけど、それをオーク達に届ける時に正体不明のヤツらに強奪されてしまったらしいのだ。

しかも悪いことに、その直後から、オーク洞窟の最深部にどこからともなくねずみ達が沸いてきて、ついには占拠されてしまったとのこと。

人間に続いてオーク達の信頼まで失ってしまったら大変! ……ということで、のんきなFrantzにしては色々考えたみたいで。

・ ねずみ達がいきなり洞窟の奥に沸いてくるということは、どこかから穴を掘って侵入しているに違いない
・ オーク洞窟から近くて、ねずみがたむろしている場所

ということで、Sanctuaryの地下が怪しいと目をつけた。

しかも、その奥にあるというエルフ達の集落への特別なゲートまで準備しているという念の入りよう。

……もしや、切れ者?

と思ったぼくがバカだった。

「これは調査が必要だ!」
「……そこで、みなさんの出番です」

こともなげに他力本願。

Sanctuaryと言えば、多種多様なモンスター達が我が物顔に暴れ回っている魔窟だ。そんなところの調査を気軽に冒険者達に振ってしまうFrantzののんきさに呆れるぼくだったけど……それでも冒険者達は臆することなくFrantzが開いたゲートに飛び込んでいったんだ。

ところ変わって、Sanctuary最深部。エルフ達の集落。

Frantzは早速エルフ族の老人に地下のねずみ達の様子をたずねてみる。

すると、地下への入口はすべて封鎖されていることがわかった。早速Frantzはみんなに守ってもらいながら、閉ざされた入口のひとつへ向かったところ、なにやら怪しげなピンク色の物体で入口はふさがっている。

「ねずみの執念」……どうやら名前の通りねずみ達の情念で凝り固まった物質のようで、普通の手段では壊せそうにない。冒険者もさすがに困惑する……が、Frantzは何かひらめいたようで、一目散にエルフの集落へ戻って行く。

そして……猛烈な勢いで奇天烈大辞典をめくりだしたかと思うと、あるページでぴたりと止まり……不敵な笑みを漏らしたんだ。

「これだ!」
「呪いに凝り固まった心を溶かすもの」
「愛と情熱のエッセンス」

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Frantzは得意げに周りを見回すけど、冒険者からは当然こんな声も……

「上手く行きそうに思えん…」

でもFrantzは止まらない。熱心にその製法を確認! ……どうやらねずみの凝り固まった執念を溶かすためには、ねずみが苦手とするものから集めた情熱エナジーが必要とのこと。

冒険者の間からは、ネコ? ねこ? と怪訝そうな声が聞こえてくるけれど、我が意を得たりとFrantzはとんでもないことを提案するのだ。

「幸運なことに」
「みんな知らなかったでしょう?」
「この地には、なぜかネコが大量に闊歩しているようです」
「みなさんに……テイムしてほしいな~……なんて」
「ぼくのワガママですよね?」

傍観者のぼくは心の中でシャウトする。

「ワガママだよ!」

タイタンやらサキュバスやらとんでもないモンスター達がうようよしているこのSanctuaryで、こともあろうに牧歌的に「仲良くしてくれる?」なんてことをやらせようというのか! ……これはさすがに勇敢な冒険者達と言えど……

「やるかー」
「さっそく!」
「おーー!」

え? 物怖じすると言うことを知らないのか? 唖然とするぼくを尻目にFrantzの陽気なかけ声がSanctuaryにこだまする!

「では……出撃!」

……かくして、モンスターが密集する合間を縫って「素晴らしい……」「こっちへおいで……」「仲良くしてくれる?」など、まさに猫なで声がこだまするという奇妙な光景が繰り広げられることになったんだ。

でも、ぼくの心配をよそに、冒険者達は次々とネコを連れ帰ってくる。テイムする者、護衛する者、帰路を拓く者、素晴らしいチームワークあってこその順調さ。

驚くことに、あっという間に、薬を作るために必要な20匹のネコたちがSanctuaryの奥に集められたのだ。

そして、こうなったらキメないといけない男・Frantz。

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集まったニャー達に向かって情熱エナジーを集める儀式を始めたんだ!

「ウニャニャーニャ!(汝らの情熱を)」
「ウニャンニャニャン!(我に注ぎ給え!)」
「むおぉぉぉぉぉぉ……」

そして「愛と情熱のエッセンス」はご都合主義的にあっさり完成!

Frantz、そして勇敢な冒険者達は、ねずみの執念を溶かし、いざ地下のねずみの巣窟へ……。

普段見かけることのない、黒いねずみ達が跋扈している……が、もちろんみんなはひるまない……けれど、何かがおかしい……。黒いねずみが猛烈な勢いで増殖している! しかも通路は狭く、逃げ場もない。

勇敢な戦士達が次々と倒れてゆく。

ぼくはその光景に、まさに灰色に覆われ尽くした光景に蒼白となった……。

が、一旦奥に集まり、なんとか立て直し、それぞれがそれぞれの役割を瞬時に察知し、じわじわと巻き返してゆく。

黒のねずみ達を各個撃破する者、オーク洞窟への抜け穴を探すべく、敵をかわし洞窟を縦横に駆け回る者、傷を負った戦士達の救護にあたる者。

そしてついに、怪しげな抜け穴が見つかった!

ここでも、みんなの素晴らしい連携が炸裂する!

抜け穴の位置を皆に知らせるためにモンスターの大群の中踏みとどまる者や、取り残された冒険者を誘導すべく敵陣のまっただ中へ舞い戻る者。無茶な数の敵達を相手にしても、なお目的のために進もうとするみんなの勇気に胸をあつくしつつ、ぼくもその抜け穴に飛び込んだんだ。

そして、たどり着いたのは……やはりオーク洞窟の最深部。

ねずみ達が作ったのであろうバリケードのおかげで、オークの姿も見えない……けれど、肝心のねずみ達の姿も見えない。……奇妙な静寂。

そんな中だった。彼女が現れたのは。

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Sanctuaryの奥に人知れず、長きにわたり滞在してきたという、女王カタリナ。

なんの女王なのかは、彼女の言葉から知ることはできないけれど、そういえば武骨なモンスターや、原始的な生物がうごめくSanctuaryの中、優雅なサキュバス達が妙な不自然さで集まっている場所があった。もしかしてそのあたりとのつながりが……? などとぼくが考えている間にも話は進む。

少々腰が引け気味ながらも、カタリナの真意を聞き出すFrantz。

どうやら、騒がしいSanctuaryに嫌気がさして、次の住処を探していたときに、ねずみを操ることができるカマンベールフルートを手に入れ、ねずみ達にここを占拠させたらしい。

自分の作ったカマンベールフルートを悪用され、みんなを後ろに従えて、強気になりかけたFrantzだった……んだけど。

衝撃の事実が発覚。

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女王カタリナの部下は、カマンベールフルートを野原の真ん中で拾ったと言っているようですが……強奪されたって、言ってなかった?

「……え?」
「あ……い、いや、ここは強奪されたということで」
「進めて……みません……よね、はい」

さすがに呆れる冒険者達……

「おい・・・」
「ということで、って・・」
「落としたのか」
「・・・」
「失くしただけか・・・」

「それでも、女王カタリナがねずみを操ってオーク洞窟を占拠したことには変わりはない!」と無理矢理息巻くFrantzの声がオーク洞窟に虚ろにこだまする……。なにやってんだか……。

このあまりの滑稽さに女王カタリナも皮肉な笑みをみせるけれど、その妖艶な微笑みは粛正の合図。

洞窟の中を動き回り、冒険者達を翻弄したかと思うと、ついにその本性を現し襲いかかってきたのだ!

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敵は強力な魔法を使う……が、あのねずみ地獄をくぐり抜けてきた勇者達にとっては余裕のある戦いであるように、ぼくには見えた。

往生際の悪い女王カタリナは何度も体力を回復して反撃するが、ついに力尽き洞窟の地面に崩れ落ちたんだ!

長い戦いだったけど、みんなはFrantzを気遣い、カマンベールフルートが見つかったか? と優しく声をかけてくれる。

「もうこいつ倒したから」
「笛いいや……」

いや、確かにねずみどもからオーク洞窟を取り戻すという目的は達したんだけど……ねぇ。

あっけにとられる面々を尻目に、さっさとAntoinetteが待つ家へのゲートを開くFrantz。

何か割り切れないものを感じつつも、みんな揃ってJhelomへ戻って、何はともあれめでたしめでたし……と、ぼくも思ったんだけど。

ここで最後のひと騒動が待っていたんだ。

とにかくオーク族の信頼を取り戻し、この先の商売のめども立ったというのに、なぜかAntoinetteは浮かない顔をしている。彼女の様子がおかしいことにFrantzはもちろん、冒険者達も気付いていた。そんな中、彼女がゆっくり口を開く。

「うん……やっぱりわたしたち」
「……人間に戻った方がいいんじゃないかしら」

Frantzは正直今の暮らしも気に入っているみたいで、不思議そうにその理由を問いかける。彼女は哀しいような哀れむような瞳をFrantzに向けて語りはじめたのだ……。

「オーク族と取引するようになってからというもの」
「わたしもあの洞窟に届け物をしたりするじゃない?」
「……で、たくさんのオーク族の戦士達と会ったりするじゃない?」

Frantzもさすがにとっても不穏なものを感じたのか、相槌がこわごわになっている。

「もちろんあなたのその端正なマスクは捨てがたいの」
「でも……今のわたしは」
「彼らの……彼らの……」
「無駄にたくましいカラダに惹かれてしまうの!」

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驚愕に震えつつ必死でAntoinetteにすがりつくFrantzだったけど、彼女はため息混じりに言い放つのだ。

「でも、これは……」
「本能なのよ!」

恐らく今までの人生で一番ショッキングだったのだろう。ここまで協力してくれた冒険者達のことなんかそっちのけで、人間に戻る方法を研究するために走り去ってしまった……。

そして、残されたAntoinetteと冒険者達。

冒険者達も彼女の告白に驚いてはいたけれど、少々面白がっているのはぼくにはわかった。

そうして色めき立つ冒険者達に、しかしAntoinetteは落ち着き払ってこう言ったのだ。

「わたしが他の男に目移りするはずなんて」
「……ないのにね」

そう、彼女はFrantzに望んでいたんだ。

ちゃんと人間に戻って。

ちゃんとみんなの信用を取り戻して。

そしてしっかり前を向いて歩いて行くことを。

おそらく、近い将来、彼らはまたスワンソンに言ってくるはずだ。

「人間に戻るために、ぜひみなさんのお力を!」

 

…………

………………

カナタはほんの短い間のまどろみから覚め、机に突っ伏していた身体を起こした。

スワンソンの姿はもうない。

机の上のグラスに手を伸ばし、中身を一気にあおる。

よく冷えている水が、ただれた神経を覚ましてくれる。

もちろんまだふらついているけれど、壁に手をつきながらなんとか階下へ……そして、ステージに立つ。

今は誰も居ないEMホールだけど、カナタには見えている。

あのあと、自分の帰還を喜んでくれたみんなの姿が見えている。

次にまた、FrantzとAntoinetteが声をかけてくるまで、少し時間はあるだろう。でも、その間もいろんな出来事が起こるに違いない。そんないろんな出来事とみんなをつなぐのが自分の使命だと。

このステージの上で、そんな当たり前のことに、心新たにするカナタだった。

 


 

あらためまして、カナタです。

久しぶりの倭国オリジナルイベントでございました。

張り切りすぎて、モンスが出過ぎてしまったようです。……まことに申し訳ございません。

また、このFrantzとAntoinetteの物語も、前回からあまりに時間が空きすぎてしまい、理解しにくい部分もあったのではないかと、まこと反省しきりでございます。

ただ、今回はFrantzにとって一刻の猶予もならない事態ですので、今度は恐らく近いうちに再度みなさまのご助力をお願いすることになるでしょう。その時は、またみなさんが駆けつけてくださることを願っております。

ちなみに今回のリワードは、すでに倭国リワードホールに展示しております。もちろんいつも通り、リワードホール学芸員であるKarenの解説書付きですので、どうぞご覧になってくださいね。

 

最後になりますが、イベント後のMeet&Greetで、復帰を祝ってくださったみなさま、本当に有り難うございました。月並みですが……本当に嬉しくて、胸が一杯になりました。

その喜びを、これからのイベントでみなさまに還元できるよう、より一層張り切って参りますので、どうぞ今後共よろしくお願い申し上げます!

では、また次回イベントでお会いいたしましょう。

 

EM Kanata

ぼくとオーク、オークとわたし 第二章 - ねずみの行進曲 -

勇敢なる倭国の冒険者諸氏。

EMホール執事のスワンソンでございます。

当ホールの主、カナタが戻られるや否や、早速援助の依頼が舞い込んで参りました。

さて、今回当ホールに援助の要請をしてこられたのは、以前みなさまがお助けて下さった錬金術師のFrantz(フランツ)とその妻Antoinette(アントワネット)の夫婦でございます。

最終的に二人してオークの姿に変貌してしまったふたりではございますが、その後もフランツ氏は未知の秘術が多く記された稀覯本「奇天烈大辞典」を片手に、錬金術師としてやっておるようでございますな。

まあ、このあたりのお話は、こちらをご覧いただき、思い出していただくといたしましょう。

今は、オークの姿になってしまっただけあって、オーク族とも活発に取引をしているらしいのですが、どうやらその辺で少々問題があったようでございます。

フリーダムな生き方の二人ではございますが、それなりに一生懸命生きているのもまた事実。

なんとかみなさまのご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

おっと、忘れておりました。

この件が一段落いたしましたら、カナタがみなさまをMeet&Greetにご招待差し上げたいと申しておりますゆえ、そちらの方にもみなさまふるってご参加下さいませ。

それでは倭国EMホールにて、お待ち申し上げておりますぞ?

 


 

日時 : 2013年7月20日(土) 20:00~

 

場所 : Nujelm 倭国EMホール

ブリテイン第一銀行近くのゲート、またはニューヘイブンに当日設置される臨時ゲートよりお越し下さい。

イベントご参加のみなさまへのお願い・注意事項

◆ イベントチャンネル “Wakoku EM Event” にお入りください。

◆ 当日は戦闘準備のうえお越しください。

◆ なるべく貴重品は持ち込まないよう、お願いいたします。

◆ 以下に該当の場合、あるいはEMが問題ありと判断した場合はコールのうえ、イベント中止の措置を取らせていただく場合があります。

イベント進行の妨害、かく乱行為。

EM、あるいはほかのプレーヤーに対する侮辱的発言、またはそれに準ずる行為。

◆ ロールプレイ中は、ロールプレイキャラクターの周囲を空けてくださるようお願いいたします。

◆ ロールプレイ中の召喚魔法のご使用はご遠慮ください。

◆ 皆さまのイベントです。マナーを守って楽しく参加しましょう!

 

【回想】ぼくとオーク、オークとわたし

みんなが帰ったあとの倭国EMホール。

冒険者達の熱気の名残が徐々に薄らいでゆくのを感じながら、カナタは緑色の扉を押し開く。

すぐそこに広がる海から涼やかな風で、まとわりつく疲労感を洗い流しつつ、カナタは通りを挟んだ真新しい建物『Wedding & Event Office』に足を踏み入れ、その未だ殺風景な部屋の中に置かれた椅子にもたれかかるように腰を下ろした。

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「ふぅ……今日は激しかったなぁ」

吹き抜ける風に身をゆだねつつ、カナタは回想にふけるのだった。

………………
…………

 

ステージの上のSwanson(スワンソン)はいつになく張り切っている。そろそろブリタニアの地に到着するらしいプロ執事集団の噂に触発されているのかも知れない。今回、ぼくはそんなスワンソンに表舞台を明け渡し、陰からこっそりみんなの冒険を見守ることに徹しようと思う。

彼は集まった冒険者に対し、胸を張って宣言するのだ。

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「今回皆さま方にはジェロームの片隅に住む、ある錬金術師の元に赴いていただきたく存じます!」

今回は新薬を開発している錬金術師の家に赴いて、その材料集めを手助けするのが目的とのこと。冒険者達はろくに詳しい話も聞かず、スワンソンが開けたゲートに次々と飛び込んで行く。いつもながら頼もしい!

そして到着したのはJhelom(ジェローム)を構成する小さな島の片隅、そこにぽつんと建つ質素な家だった。その家の前で待つのは錬金術師の妻、Antoinette(アントワネット)。

「お手伝いさん達がいらしたわよ~!」

研究に勤しむ夫を呼ぶアントワネット。

冒険者の間に「お手伝いさん」扱いに対する困惑が広がるも、そんなことは意に介さない奔放な雰囲気の彼女だった。

そして現れたのが問題の夫――Frantz(フランツ)だったんだ。

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「いつかは、みんながあっと驚く大発明をして、私の名声をブリタニア全土に知らしめ……」

いかにもダメそうなパターンに、冒険者達の間からは早くも不安の声が漏れ聞こえてくるけれど、そんな彼らに追い打ちをかけるように、フランツは右手に持った怪しげな本を高々と掲げた!

「これさ! 奇天烈大辞典!!」

本人いわく、Lycaeumの本の海から探し出してきたというこの本には、夢のような薬のレシピがぎっしり詰まっているらしいのだ。なぜかいとも簡単に譲り受けることができたこの本を得意満面に掲げるフランツに向けられるのは、しかし冒険者、そして最愛の妻アントワネットの冷たい視線……。

「きてれつ大辞典・・・?」
「キテレツ大辞典…ザワザワ」
「キテレツ大辞典!」
「馬鹿だw」
「マジかwww」
「(´Д`;)」

様々なあきれ声が聞こえるけれど、なぜかみんな奇天烈をカナで言うクセがあるみたいだ。もちろんぼくにはその理由は見当も付かない。……漢字が難しかったのかな?

それはともかくこのフランツ、どうやら大まじめなようだけど、アントワネットによって明かされる過去の失敗作……飲んだ者を激萌えキャラレベルのパッチリおめめにしてしまう「ビッグ・アイ」、蛇のウロコに覆われたステキな美白肌を作り出した「美白王」……あきらめの空気と共に、アントワネットに離婚を勧める声があちこちから起こる!

慌てるフランツは、これらの失敗は正確な材料を集められなかったからだと力説! だからこそ……次の薬を成功させるためにも冒険者の助けが必要なんだとさらに力説! そしてその薬のすばらしさをまだまだ力説!

「……暑さにも、そして寒さにも負けない丈夫なカラダ!」
「バカじゃなくても風邪をひかない完全健康体!」
「まさに鋼の肉体を作り出すこの薬!」
「健康ブームの主役はオレのもの!」

「名付けて『バカになれ』!」

冒険者達の反応をみてみましょう……

「嫌な予感しかしない・・・・」
「ダメじゃん」
「ぅゎぁ」
「www」
「バーカバーカバーカ!」
「阿呆。。。」
「それ薬いらないっすよ」

さすがに可哀想になってきたぼくの耳には、アントワネットの天使のような声が飛び込んできたのだ。

「これで最後……ですからね?」

ぼくはもちろん、冒険者達も耳を疑ったけど、それと同時に「ダメなら離婚」コールがわき起こる!

こうしてなんとか背水の陣ながら、ようやく材料探しに出発することになったフランツと冒険者達。

彼らは早速必要な素材「元気タマ」が隠されているというオーク洞窟(Orc Cave)に向かったんだ。

……オーク洞窟。

歴戦の冒険者たちにとっては、鼻歌交じりに闊歩できる……はずの洞窟だったんだけど……。

今日のオーク洞窟はひと味違った。どうやら動きを察知したオーク族が防御を固めていたようだ!

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いつもは開け放たれている場所が閉ざされ、その場を守る強力なタイタンに困惑しながらも撃退、先を急ぐ!

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そうして次の階層に進んだ冒険者達に、今度はどう見ても尋常ではない強化がなされたオーク達が襲いかかったのだ!

負傷者が続出……しかし、そんな中でも冒険者達は冷静な目を失わない!

普段見慣れないチェスト……そしてその中には謎の言葉が記された書物が隠されている。しかも一つじゃない! フランツの元に集まる情報はどんどん増え、すでにそれは六冊にのぼっていた。

はやる気持ちを抑えきれず、さらに奥へと向かうフランツと冒険者達だったけれど、最奥へと続く道もまた怪しげなチェストでふさがれ、真っ赤な血の色に染まったタイタンが立ちはだかる!

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しかし、勢いづく冒険者達を止められる者など存在しない。この最後の関門も突破し七冊目の本を手に入れた一行はついにオーク洞窟最奥へと到達したんだ。

そしてそこにはひときわ変わった素材で作られたらしいチェスト……そして、またしてもそれを守護するタイタンが現れた。

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酸をまき散らし、荒れ狂うタイタンに身体を焼かれながらも果敢に戦う冒険者達!

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数分後……なんとかこのやっかいなタイタンと、取り巻きの強化オーク達を一掃した冒険者は、残された最後のチェストを覗いた。……元気タマが入っていると思われたそこには、しかしまたしても一冊の本が。

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フランツが周りに集まる冒険者達に、それを読み上げる。

『勇者よ』
『散らばった言葉の頭を紡ぎ』
『血を流す我が戦士にこれを捧げよ』

……?

このほかに見つかった七冊の本には、謎めいた言葉が記されていたはず。それをつなげても特に意味はなさないみたい……。ならばその七冊の本に記された謎に答えてみよう!

ダンジョンの一番奥で、なぜか繰り広げられる謎解き合戦。

そしてしばらくの時が過ぎ……無事暗号を解読した一行は、議論の果てにたどり着いたキーワードを手土産に「血を流す戦士」の元へ向かったのだ。

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そして、勇敢な戦士がそのキーワードを「血を流す戦士」に向かって唱えると……その姿はかき消え、隠された地へとテレポートしてゆく。それを見た一行も我先にとその言葉を唱える。

「Viva Orc!」

飛んだ先は、閉ざされた砂漠。

そして待ち受けるは……オーク大魔神!

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度重なる戦闘に、既にいくらかの冒険者達は、何を探しに来ているのかすらわからなくなっているみたい。

でも、十字に地面を切り裂く烈火をものともせず、ひたすらに剣を振り下ろす戦士達、魔法を浴びせ続ける魔術師達、勇猛なペットを差し向けるテイマー達! そしてお散歩さん達も一生懸命逃げ惑う!

そしてついに倒れる、オーク大魔神。

フランツはその骸から、ついに念願の「元気タマ」を手に入れ、冒険者達と共にアントワネットの待つ家に凱旋したのだ!

……このあと、フランツは念願の新薬「バカになれ!」を完成させるものの……

街の人には受け入れてもらえなかったり

仕方がないからアントワネットが実験台……いや、モニターになってみたり

なぜか彼女がオークになってみたり

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オークになってしまった彼女からの求愛を冷酷に断って、冒険者達から容赦のない罵声を浴びせられるフランツだったり

現地から冒険者の声をお届けします

「コラー!」
「!!!!」
「ひでぇw」
「えええええええええ」
「(´Д`;」
「ひどい」
「あほーー!!」
「燃やせ」
「最低だな!!」
「○すべきだと思う」
「旦那最悪だ!」
「殴っていいぞw」
「シ●ル!出番だ!」
「し、しどすぎる」
「最低だ!」
「○○○○○○○○」

などなど

※ 注 「○」にはちょっと殺伐なあの漢字が入ります。あ、言っちゃった。

でもなぜか涼しい顔で話を変えてみたりするフランツだったり

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と思ったら、自ら「バカになれ!」をあおり、オークになって……あらためてアントワネットにフォーリンラヴしてみたり

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アントワネットもオークフランツにみとれてみたり

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そして……

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ハッピーエンドを迎えてみたり!

……そんなドタバタ劇みたいな今回の出来事だったんだ。

正直みているだけでも疲れたこの夫婦。

もう関わり合いになるのはよそう、そんな風に思いつつ戻ってきたEMホールで、思いがけない声が聞こえてきた。

「今日のフランツとアンは今後また会えるのでしょうか」
「会いたいねw」
「あのキャラはいい」

そして、他の冒険者たちからも賛同の声が聞こえる。

妙に感心しながら、オークになったふたりの顔を思い出す。

みどりのフランツとピンクのアントワネット。

そして、ぼくの脳裏には仲良く手をつないで、再び僕らの前に現れる彼らの勇姿が、自然に浮かんできたんだ。

………………
…………

向こう、EMホールの方からスワンソンの呼ぶ声が、カナタの回想を中断する。

「やれやれ、スワンソン……張り切ってるなぁ……よし! 片付けしよう!」

粗末な椅子から元気よく立ち上がったカナタは、背中を海風に押されながら

EMホールに向かって駆けだした。

 


あらためまして、カナタです。

イベントにご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

今回は戦闘もストーリーも盛りだくさんなところに、謎解き要素まで詰め込んでしまい、混乱された方も多かったのではないかと反省しきりです。

なかなかオリジナルイベントを開くことができずにたまったエネルギーが凝縮されたものということで、ご容赦くださいませ。

また当日は、イベント本編終了後に、EMホールにてMeet&Greetも開催させていただき、遅い時間まで皆さまが活発にぶつけてくださった、ご意見、ご感想は大切に、今後に役立ててゆきたいと思っております。

この日出現したリワードアイテムや、小道具の本などは、現在突貫工事中のEMリワードホールに後日展示予定です。ホール会館のお知らせは当サイトにて行いますので、チェックの方、よろしくお願い申し上げます。

それではまた、次回イベントでお会いいたしましょう!

 

EM Kanata

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